| このページは 2008年 01月 06日 22時31分34秒に更新されました。 |
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『ADSLの接続速度が出ない！』という場合には、さまざまな要因が考えられます。これらの要因を改善し、またお使いのパソコンの設定を最適化することにより、より快適なADSL接続がご利用頂けるようになります。このページでは、接続速度が低下してしまう原因と対策方法を掲載しています。
また、コンピュータについての知識をお持ちの方は、TCP/IPについての設定の調整方法を掲載したページもございますので、こちらもぜひご覧下さい。
まず、接続速度が出ない原因について考えてみましょう。左の図をご覧下さい。これはお客様のパソコンからインターネットにどのように繋がっているのかを表した図です。お客様のパソコンはこのような経路をたどってインターネットに接続されています。ここで速度が低下する原因として次の事柄が考えられます。
Webを閲覧したり、ファイルをダウンロードしたりする場合には、目的のデータのあるサーバーに接続しなければなりません。この接続先の相手サーバーまでのバックボーンが細かったり、回線が混雑している、あるいはサーバー自体にアクセスが集中して処理能力が低下している場合には、当然の事ながらデータの転送スピードが遅くなってしまいます。
ADSLは通常の電話回線を利用してデジタル信号を流している関係から、電話局との距離が長くなるほど信号が減衰しやすくなってしまいます。これにより正しいデータ転送が行われにくくなり、結果的に接続速度が低下するということになります。また、距離が長くなればその分電話線に混入するノイズの量も大きくなってしまいます。
次に宅内の電話回線について見てみましょう。ディスプレーやスピーカーなどの周辺機器や、電子レンジや冷蔵庫などの電化製品、そのほかADSLモデム周りの蛸足配線など、ご家庭にはノイズの発生源となるものがたくさんあります。快適にADSLをお使いいただくためには、なるべくこれらのノイズの影響を押さえる必要があります。また、スプリッタは正しい位置に接続されていますでしょうか？スプリッタは電話等で使われる信号とADSL信号を分離する役割を果たしています。分離が正しく行われていないところに機器を接続すると、接続速度が極端に低下したり、電話使用中にインターネットに接続できなくなったりしてしまいます。
速度低下の要因となるのは回線状態だけではありません。お使いのパソコンにインストールされているソフトウェアや、ブラウザやＯＳのネットワークの設定がADSLに適しておらず、その結果速度が低下してしまう場合があります。
アプリケーションに関しては、特にウイルス監視ソフト等のネットワーク監視系ソフトウエアなどが、ADSLによる高速転送で送られてきたデータ（パケット）に対してチェックを行う際の処理が間に合わず、その結果速度が低下してしまうことがあります。また、RealPlayer等でストリーミングデータを再生する場合、使用する回線の帯域幅が適切に設定されていなければ、転送速度が低下してしまいます。
さらに、ブラウザやネットワークの設定が適切でない場合は、データ（パケット）の受け渡しに無駄が発生してしまい、これが原因となって転送速度の低下を招くことになります。また、TCP/IPに関する設定をADSLに特化させる事により速度がより向上します。（→設定方法はこちら）
お客様のADSLモデムとNTT局側のADSLモデムが接続されるときは、回線の状態に応じて『リンク速度（モデム接続速度）』が自動的に決定されます。このリンク速度を超えてデータ転送が行われることはありません。回線の状態が悪い（ノイズなどの影響を受けている）場合にはリンク速度は低くなってしまいますので、それにともなって当然通信速度も低下してしまいます。しかし、リンク速度がいくら高くても、1番初めの項目で述べたように相手サーバー側に原因がある場合には通信速度が上がりません。前者のリンク速度自体が低い場合には、お客様にこの後で述べるような回線の品質を向上させる工夫をしていただくことにより、リンク速度を向上させることができます。なお、リンク速度につきましては、
ADSLの性能を最大限までに引き出すには、以上のような原因を取り除き、ADSLに適した環境を作る必要があります。それでは、その方法を見てみましょう。
電話局との距離が遠い場合の対策は難しいですが、電話回線の品質を低下させるノイズに対する対策は簡単なことから行えます。その方法を見ていきましょう。
電話機やガスの検針器がスプリッタの手前に取り付けられている場合、それらをスプリッタを通した後に接続するようにしてください。電話用信号とADSL信号が正しく分離されて接続が安定します。ガス検針器などをスプリッタの後ろに接続し直すのが困難な場合には業者等にご相談下さい。またスプリッタの後ろには必要最低限の機器だけを接続するようにしましょう。FAXや複数の電話機、ダイヤルアップモデム等が接続されていると、信号が劣化したりノイズの原因となります。
保安器-スプリッタ間、スプリッタ-ADSLモデム間の配線をなるべく短くしてください。電話線は元々ノイズが載りやすい構造であるため、電話線を長く引き回せば混入するノイズ量も増加します。パソコンとスプリッタの距離が離れている場合には、スプリッタのそばにADSLモデムを設置し、ADSLモデム-パソコン間を長いLANケーブルで接続するなどにしてください。また、無線LANも有効です。ADSLモデムとパソコンの距離を離すことにより、パソコン周辺機器からのノイズの影響も押さえることができます。
ADSLモデムは電源からのノイズの影響も受けやすく、特に電源が蛸足配線されている場合には他の機器からのノイズの影響を受けてしまいます。また、複数の機器に電源が分配されるため、電源供給が不安定になってしまうと言う欠点もあります。ADSLモデムの電源は、なるべく蛸足配線を少なくしたり、直接コンセントに接続するようにしてください。
また、ADSLモデムをパソコンの周辺に設置していると、ディスプレー等から発生するノイズの影響も受けることがあります。それ以外にも、ADSLモデムに繋がる回線が電子レンジや冷蔵庫などの家電製品のそばにある場合には、それらから発生するノイズの影響も受けることになります。ADSLモデムを設置したり、配線を行う場合にはこれらの点に十分留意してください。
アースが利用できる場合には、ADSLモデムをアースと接続してください。ADSLモデムの電源が安定してデータ信号のやり取りがスムーズになります。
電話線は通常、家の外から、家の中にある保安器を通って配線されます。この保安器のヒューズが影響して接続速度が低下しているという場合があり、ヒューズを適当なものに替えることによって速度が向上したという例があります。※ご注意）保安器の調整はNTTによる有償工事になります。JANISネット経由でNTTに工事依頼可能ですが、工事費用はお客様負担になります。
家の中で電話線を分配してお使いの場合（複数の部屋に電話線が通っており、実際に機器をつなげてお使いの場合）には、分配先の機器のノイズを拾って回線の品質を低下させてしまっている可能性があります。複数の電話等の機器をつなげてお使いの場合には、コードレスホンなどを利用するなどして、使用する回線を減らすようにしてください。
電話線にノイズフィルター（フェアライトコア）を付けることにより、ノイズ成分を除去することができます。これによって速度が向上したという例がありますが、適切なものをご使用にならなかった場合、物によっては（主に高周波をカットするタイプのもの）ADSL信号にまで影響を及ぼしてしまうものがあり、この場合逆に速度が低下する結果を招いてしまいます。
このほか、電話局からお客様宅までの電話線の品質が悪い場合があります。お客様のご希望によりJANISネット経由でＮＴＴに調査および調整工事を依頼することが可能です。ただしこの調査と工事には、数万円の費用がお客様負担で掛かります。工事の結果、速度が改善される保証が無いことをご理解頂き、JANISネットまでご相談下さい。
ネットワーク監視系ソフトが原因と見られる場合、メーカーのホームページ等に対応方法が掲載されている場合があります。トレンドマイクロ社『ウイルスバスター2001』については、トレンドマイクロ社ホームページ上で問題の詳細と対応方法が公開されています。
RealPlayerなどのアプリケーションをお使いの場合、たとえば帯域幅や接続速度の設定を「512kbps DSL/ケーブル」などに設定している場合は「T1/LAN」などに設定を変更します。接続方式は確かにDSLでなのですが、この設定では接続速度が512kbpsに留まったものになってしまっているからです。JANISのADSLはこれよりももっと高速ですので、接続速度の設定をより高い性能を生かせる設定にする必要があります。ここでは、RealPlayer 8 Basic と Windows Media Player 7 についての設定方法を掲載します。
次に「接続」タブをクリックして接続の設定画面にします。一番上に「帯域幅」という設定項目があります。この中の「標準帯域幅(N)」の設定を「T1/LAN」に設定します。
同様に、今度は「最大帯域幅(X)」の設定を「10Mbps LAN」にしてください。OKボタンを押して設定を完了します。
Windows Media Player 7 の場合は、デフォルトの設定で接続速度の設定が自動的に行われるようになっています。もし、ここを手動で設定している場合には、自動設定が行われる状態に戻します。
「ツール(T)」メニューから「オプション(O)」を選択して、オプション設定画面を表示させてください。
次に、オプション設定画面から「パフォーマンス」タブを選択します。上のほうに「速度設定」という項目があるので、「接続速度を自動検出する（推奨）(D)」を選択してください。これにより、ソフト側で自動的に接続速度を検出し、それにあったデータ転送が行われるようになります。
「コントロールパネル」-「ネットワーク」から削除することができます（Windows98の場合）。インストールされているプロトコルなどは、「ネットワークの設定」タブの「現在のネットワークコンポ-ネット」で確認することができます。ファイルの共有などを利用しない場合は、NetBEUIやIPXは必要ありませんので、インストールされてしまっている場合には削除してしまって構いません。
また、Windows2000では、NetBIOS over TCP/IP(NBT)がデフォルトで有効になっていますが、これを無効にする事により速度が改善される事があります。
インターネットエクスプローラのインターネットオプションの設定を変更します。ここではIE5.0についての対応方法を掲載します。まず、「ツール(T)」メニューから「インターネット オプション(O)」を選択してインターネットオプションの設定画面を起動してください。
次に、その中から「接続」タブをクリックします。画面の下の方に「ローカル エリアネット ワーク(LAN)の設定」という項目がありますので、その中の「LANの設定(L)」ボタンをクリックします。
「ローカル エリアネット ワーク(LAN)の設定」という画面が表示されます。「自動設定」という項目のところに「設定を自動的に検出する(A)」というチェックボックスがあるので、このチェックボックスをオフにしてください。
WindowsMEをお使いの場合の対応法です。まず、デスクトップ上の「マイネットワーク」のアイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択して下さい。「ネットワーク」画面が表示されるので、「現在のネットワークコンポーネント」から「TCP/IP」を選択し、「プロパティ」ボタンをクリックして下さい。「TCP/IP のプロパティ」の画面で、「IPアドレス」のタブを表示させてください。画面の下の方に「ネットワークメディアへの接続を検出する」という項目があるので、チェックがついている場合にははずしてください。OKボタンを押して設定を完了します。
6. MTU、RWINの設定値を変更する（コンピュータについて詳しい知識をお持ちの方向け）
TCP/IPに関する設定、とりわけMTU（Max Transfer Unit:パケットサイズの上限を決めるパラメータ)やRWIN（Receive Window Size:相手先への応答なしに無条件にデータを受け取ることができるバッファの量）についての設定を最適なものに変更する事により、接続速度が向上する例が報告されています。ただし、この方法はシステム自体をカスタマイズするものですので、ご自分の責任において十分注意した上で行ってください（トラブルが起こった場合、JANISでは責任を負えません）。通常はレジストリを操作して変更を行いますが、フリーソフト等のツール（Dr.TCP(Win)、NetTune(Win)、IPNetTuner(Mac)など）が開発されていますので、こちらをご利用になると良いと思います。
なお、この方法に付いては詳しい説明と設定方法を掲載したページがありますので、そちらをご覧下さい。（→MTUとRWINの調整方法）
[ 18] ADSL接続速度のチューンナップ
[引用サイト] http://www.janis.or.jp/adsl/tuneup/tuneup.html
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